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経営学研究者の卵の日常。

24歳。経営学の大学院に通う、研究者の卵です。基本的には自分の頭の中の整理と備忘録、”研究を日常に落とし込むこと”が目的の日記です。神戸在住。北海道に住んでいました。食べることと、カッコいいものが好きです。

研究方法と、方法論との関連性。

昨日は、方法論について書いたので、今日は研究の方法について書きます。

 

便宜上、研究方法を3つに分けます。

 

まず、サーベイ・リサーチサーベイ・リサーチは、複数のリサーチサイトに対して、調査、導入成果、促進・阻害要因を定量的に分析します。

定量的な研究なので、何百もの対象が必要です。

また、研究者はプロセスに介入はしません。そのため、分析結果の客観性が高いことがメリットです。

たとえば、質問票調査(アンケート調査)があります。

 

次に、アクション・リサーチ。アクション・リサーチは1つの組織に研究者が介入して、システムの導入を図ります。

サーベイ・リサーチと比べて、研究者が介入するので導入のプロセスや導入効果、促進・阻害要因を詳細に記述・分析できることができます。

一方で、客観性への批判もあります。

 

最後に、ケース・リサーチです。ケース・リサーチの研究対象は1つか複数です。研究者はできるだけプロセスには介入せずに中立的な立場で観察をしたり、現象の記述をします。アクション・リサーチより、多様なデータにアクセスすることが可能です。

 

それぞれの研究方法は、一長一短な特徴を持ちます。

アクション・リサーチを例にすると、

研究者が大きく関与するので、調査コストがかかり、客観性は低くなりますが、

導入効果は大きく、新しい理論の産出可能性は高いと言われています。

 

==

 

さて、ここで昨日書いた「方法論の話。」と関連させて研究方法と方法論の関連性について考えていきます。

昨日書いた研究者の立場は、実証主義、解釈主義、構造主義でしたが、

今日は、構築主義批判合理主義についても追記していきます。

 

もし、実証主義者や構築主義者、批判合理主義者がケース・リサーチをした場合、研究成果として何が明らかになるでしょうか。

 

ケース・リサーチは既述の通り、単一事例もしくは複数事例を扱います。複数と言っても、数えられるほどです。

したがって、ケース・リサーチの弱みは網羅性・一般性・客観性が低いことが弱みとなります。

 

まず、実証主義は、社会現象から経験的に問いと仮説を生み出し、探索・発見のプロセスを経て、帰納的に理論を構築していきます。

そのため、網羅性や一般性、客観性が比較的高いと考えられます。

実証主義者が探索・発見の理論構築のプロセスを経ることで、ケース・リサーチの弱みである網羅性・一般性・客観性を克服する理論を構築することができます。

 

次に、構築主義です。

構築主義は、現実の社会現象や事実や意味が人によってどのように構築されていったのかについて関心のある立場です。

つまり、個人や集団が現実をどのように創造し、制度化し、慣習化するのかについて扱います。

構築主義者は、特殊な文化的条件や歴史的経緯のもとで成立する局所的な秩序の実証に向いています。つまり、レアなケースの実証が得意です。

 

そのため、構築主義者がケース・リサーチをすることで、既存理論では見落とされていた理論同士の因果関係や、現象が構築されたメカニズム明らかにすることができます。

 

最後に、批判合理主義についても書きます。

批判合理主義は、既存理論を批判することで、理論を棄却したり、補完したりする立場です。

この立場でケース・リサーチをすると、調査・分析結果から既存理論に対して、理論の反証を可能にします。

反証によって、理論が棄却されたり、精緻化されたりします。

たとえば、新しい条件や見つかることがあります。

 

無理やりまとめると、

実証主義者は、「科学的な理論構築」が得意!

構築主義者は、「レアケースの実証」が得意!

・批判合理主義者は、「理論の精緻化」が得意!

と、言うことです。

 

以上から、どのような立場で研究をするのかによって、同じ研究方法を選択しても明らかになることが変わってきます。

実際に研究している最中は、きっとそこまで自分の研究の立場は意識しないでしょうが、節目節目でいずれ考える必要性があると思います。

 

ひで