経営学研究者の卵の日常。

25歳。経営学の大学院に通う、研究者の卵です。基本的には自分の頭の中の整理と備忘録、”研究を日常に落とし込むこと”が目的の日記です。神戸在住。北海道に住んでいました。食べることと、カッコいいものが好きです。

意思決定論

意思決定論における代表的な研究者に、サイモンとウィリアムソンがいます。

人は、限定された合理性の中で意思決定をします。

今日は、サイモンとウィリアムソンそれぞれが考える合理性について書きます。

 

まず、サイモンがいう合理性は、組織の目的合理性です。

個人が組織の目的に合理的な意思決定をするということに注目しています。

例えば、登山のチームの目的がより早く登頂することにある場合、個人は山登りをするのにAコースがいいか、Bコースがいいかを考える際に当然ながら、より早く登れる方を合理的に選択します。

 

また、サイモンは、人間の意思決定前提が限定されているとしました。そして、組織は意思決定前提を組織にとって目的合理的な行動を引き出すために限定する機能を果たすと考えました。

 

例えば、登山ルートのAコースかBコースかを選ぶ際に、個人だとどちらが早く登れるかを判断するのには限界があります。

早く登るためには、コースの距離だけではなく、傾斜や地面の状態、チーム全体の体力、休憩場所の数など、様々な条件が関係してきます。

 

そこで、1人で意思決定するよりも、チームのメンバーで話し合う方が、情報を交換しあうことができるため、より早く登ることができるコースを合理的に選択することができます。チームの中で話すことで、どれを考慮すべきかを選ぶ(限定する)ことができます。

 

だから、組織は意志決定前提(山を早く登るための条件)を限定する機能があるとサイモンは考えました。

 

一方で、ウィリアムソンは、合理性を客観的なものであると考えました。そして、限定されるものを人間の認知能力や言語能力であると解釈しました。人間は、頭脳でも伝達能力でも言語上でも限界があるということです。

 

だから、市場取引によるあらゆる契約は「不完備契約」であり、取引相手の機会主義的行動(自分勝手な行動)を引き出してしまいます。

(ウィリアムソンはサイモンの弟子であり、実はサイモンが提唱した「限定合理性」の概念を間違って解釈してしまいました。)

 

そして、ウィリアムソンは、(内部)組織のメリットとして、交渉や監視などの「取引コスト」が節約できることをあげました。

 

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ここまで読み込んで、やっと2人の違いが明確になってきました。

学部ではなかなかここまでは突っ込まないと思います。

 

ちなみに、サイモンの考え方は、後の組織ルーティンの概念や組織デザインの考え方につながります。

僕のやりたい当事者意識の研究につながるかもしれません。「当事者意識を持たせるための組織のデザイン」とか関係しそうです。

 

ひで